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 2種類のコミュニケーション方法について、続編を清書する前に、私自身の考えをまとめる目的も兼ねて、Dタイプの方々の困ったケースをご紹介したいと思います。

 Dタイプの方は、空気が読めませんので、明文化されたものに頼る傾向があります。

 暗黙の了解が理解できず、はっきりルールとして決められたものを守ることで、乗り切っちゃうんですね。

 たとえば、女好きなある男性がDタイプだったとします。仮に彼の名前をH君としましょう。

 H君はDタイプですから、女性の気持ちを読み取れないので、気になる女の子に話しかけ過ぎたり、逆に嫌われたくなくて、まったく話しかけられなかったりします。

 すると、ファッション雑誌などで組まれる特集「女心をつかむコツ」みたいな、明文化されたルール・方法に飛びつきます。
 「そうか、こうすれば好かれるんだ」
 「こうすれば迷惑がられないんだ」
 「こうすれば女は喜ぶのか」と。

 ところがどっこい、そのとおりにしても、うまくいかなかったりします。当然ですね。女性だからって、みな同じ人間ではなく、必ず個性があります。

 失敗を繰り返して、H君は工夫しますが、その際に友人からのアドバイスや、テレビドラマ・映画なども参考にするでしょう。

 すると当然のことながら、H君なりにコツをつかんできて、女性から好印象をもたれるように努力できるようになります。

 Dタイプとしてはここまでできれば目覚ましい成長です。できないDタイプも多いからです。

 しかし、実はここからが問題なのです。

 女性から好印象をもたれるコツをつかんだDタイプは、悪気なくさまざまな女性に好印象をもたれる態度を取ります。好かれるからいいことだと思っていますし、相手のためでもあると思っています。いわゆる気配りだと思っているんですね。女性に好印象をもたれるのは、自分がやさしい人間だからとまで自負するようになります。

 Dタイプの方は、ここまで読んで、そのことがなぜ問題なのかわらかないことでしょう。

 Dタイプは空気が読めないので、相手がいい顔になることでホッとする傾向があります。好印象をもたれる態度を取るのは自分自身のためでもあるのでやめられないし、空気を読めていない自分をそういう人間だと受け入れないと、問題点を感じないし反省しません。

 さて、何が問題か。

 男性が誰彼かまわず女性から好印象をもたれる態度を取るのは、下心があるかないかに関わらず、デリカシーがない人だと周囲から受けとめられます。

 Aタイプにとって、好印象をもたれる態度というものは、その女性から好印象をもたれたい目的があると判断され、そういうつもり、そういう気持ち、本音のメッセージと受け止めます。
 Aタイプは態度だけでもコミュニケーションを取り合っているからです。

 これはDタイプの方々にとって衝撃かも知れません。
 なぜなら、Dタイプは言葉でハッキリ言わなければ意思表示にならないと思っていますし、もし誤解されたら言葉でハッキリ言えばわかってもらえると思っています。

 しかし、さらに衝撃的なことを言えば、Aタイプの方々は言葉よりも態度を信じます。
 態度の方が本音だと思われているからです。

 だから、H君の多くの女性から好印象をもたれようとする態度は、多くの女性に対して下心があると取られ、浮気願望があると「決定づけられ」てしまうのです。

 態度だけでやりとりされている意思表示を、人々は空気と呼ぶのです。

 Dタイプはこの空気が読めません。

 やがてH君は周りからうとまれ、みんなから誤解されていることに気づきます。

 「そんなつもりはない。誤解だ」と。

 ところが、Aタイプは言葉より態度を信じますので、誰もH君の弁解を聞いてくれません。

 H君は混乱し落ち込みます。

 H君は異性問題以外にも、幼少の頃から自分が誤解される体験を繰り返していますので、また誤解されたと解釈します。

 「また、身に覚えのないことで自分が批判されている。悪いことしていないのに」と。

 H君は自覚がないので、みんなが自分を「下心がある男」だと見ているのは偏見だと考えます。「人を色眼鏡で見るほうが悪い」と。

 これがさまざまな場面で見受けられる「逆恨み」のカラクリです。
 異性問題に限らず、差別問題や仲間外れ、いじめ、虐待、パワハラ、モラハラなどの問題を悪化させている要因のひとつです。

 この場合、誰が悪いのか。

 誰も悪くありません。

 では、どうしたらいいのか。

 AタイプとDタイプの歩み寄りが理想です。

 そのためには、Dタイプは誤解される態度を避けることです。なぜなら、本心がどうであれ誤解される態度はAタイプに対する誤解を招く意思表示になってしまうからです。
 H君は、自分で嫌われる態度を取る必要はないはずです。自分の正当性を貫くあまり、みんなを敵に回して苦しむのは自分だけです。何のためのコミュニケーションかを忘れています。コミュニケーションとは相手に伝わってこそコミュニケーションなのです。デメリットがある側が謙虚にならないと、理解は得られません。たとえば政治家が出馬する場合、有権者のほうから理解しろというのはおかしな話です。政治家が有権者に向かって理解してもらえるように努力するべきことですね。意思を伝え合う関係に被害者はいないのです。

 逆にAタイプ側は、態度や行動ですべてを解釈しようとしますので、「なぜそんなことをするのか」「何が目的なのか」と裏読みするあまり、相手の言葉を真に受けないところがあります。
 H君の「誰彼かまわず女性にやさしい」というのは明らかなマナー違反としても、本心からそうなのか決めつけず、友人なら「それは誤解されるよ」と注意することも大切でしょう。空気を悪くする人間をすぐに排除しようとするのではなく、わかり合おう、信じ合おうとすることも友情のうちだからです。Dタイプは言葉で言われることで理解を深める傾向があり、明言されると注意しなければならない問題だと気づくきっかけになります。

 残念なことに、何度も誤解されてきたDタイプは、せっかく注意してくれた友人に向かって「また誤解された」と思い込んで、キレ気味に言い訳を始めてしまう人が多く、言い返されると好意で言ってあげただけのAタイプは口をつぐみます。怒られるなら言いたくないからです。友人のために言ってあげたのに怒られるなんて、恩を仇で返すような仕打ちですから、言葉よりも態度を重要視するAタイプはがっかりし呆れます。

 もうひとつ、Dタイプが問題を悪化させるケースとして、Aタイプの人から「常識だよ」「非常識だ」「そんなこともわからないのか」と言われてしまうと、悪意がないところで悪く指摘されたために、なぜ悪く言われたのか知りたいところ、明文化されていないあいまいな「常識」で片づけられても、「常識として習った覚えはない」と余計に混乱します。そもそもひとりひとりが信じている常識があるのであって、DタイプにとってはDタイプが信じている常識では問題がないから悪意もないのであって、自分が悪く言われる事態になるのはまったくの想定外で、どうしてなのか知りたいと思うか、または自分の方が常識で、相手のほうがまちがっていると指摘せずにはいられなくなり、口論となってしまいがちです。
 この場合でもやっぱりAタイプは呆れて口をつぐみます。

 突き放されたDタイプは混乱し、しつこく相手に聞こうとし、それを反撃と取るAタイプはますます不機嫌になって、和解は断たれるのです。

 こういったことが繰り返され、陰で「あいつは変な奴だ」「あいつはわからず屋だ」と言われてしまうのです。

 Dタイプの被害者意識、被害妄想が原因ですが、悪気のないところで悪く言われたからといって保身で怒るのではなく、なぜ誤解されたか、どうしたら誤解されないのかを理解することのほうが、よっぽど保身に貢献でき、信頼を失わず、誤解されない人間像へと近づけることでしょう。

 そうすればもう同じ苦しみは味わわなくなるのですから。

 結局長くなってしまいましたが、思いつくままに書いてみました。ご質問がある方はメッセージください。

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