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今日は例題4の答えです。

 

例題4

残業で帰れないとき「まだ終わらないの?」と聞かれたときの「空気」は何か。

 

模範解答

仕事の処理が遅いか、要領が悪いと思われて、あきれられている。

 

これも前回と同じく、比較的簡単な例でしょう。

 

ここでひとつ付け加えるなら、KYの方は「実はあきれられている」と知って腹を立てる人は多いでしょう。

 

そのほか「仕事が遅い自分を責める」原因になってしまうKYのケースも多くあります。

 

いずれにしても「空気」が読める人は、KYの彼らがなぜ怒ったり、落ちこんだりするかがわからないでしょう。

 

あきれられて腹を立ててしまう方と落ちこんでしまう方のそれぞれの理由を説明いたしましょう。

 

(1)腹を立ててしまう方の口実

「自分はしたくて残業をしているんじゃない」と怒っています。

では彼らはなぜ残業するのでしょうか。

彼らはやっぱり仕事が遅いのでしょうか。

確かにほかの人よりは遅かったり、要領が悪かったりするのですが、実はそれが原因となって「自信がない状態」となっており、自分が定時に帰ることができない仕事量を命令されてしまったとき「自分の処理能力が低いために仕事量を超えたのか」それとも「自分の処理能力とは無関係に不当な仕事量なのか」の判断がつかず、断りにくいという本音があるようです。

このとき、KYである彼らは「自分の処理能力が向上すれば悩まなくなる」と前向きにとらえる傾向があります。いわゆる「自信がない自分」から「自信がある自分」になることが「自分の成長」だと考えるのです。

とはいえ、自分が引き受けた仕事量と、定時に帰る同僚の仕事量が目に見えて差があり、「自分は不当な仕事量を任されている」と解釈したとき、彼らはKYのために「上司の管理がずさんだから、私がひどい目に遭うんだ」と逆恨みします。

これが彼らの怒りの原因です。

「私も腹を立てていた」という人のために、「ではどうしたらよかったのか」も解説しておきましょう。

実は「自分の処理能力を超える仕事量を引き受けてしまう」こと自体が「私は仕事をやり遂げます」という意思表示になってしまうので、上司の管理能力の問題ではなく、自信のあるなしにかかわらず「私の処理能力を超える仕事量です」と上司に相談することも含めて「自分の責任範囲」と考えましょう。

明らかに不当な命令で、相談しても改善されない場合になって初めて「腹を立てる」ということが正当化できるようになります。

自信がなくても、相談しないで働き続けることは「(人よりも)働く意思がある」という意思表示(空気)になってしまいますので、望んでいないのであれば改めましょう。ひどいケースでは「残業代目当てに働いている」とまで誤解されますので、「やる気があると評価される」ことを期待してはいけません。

 

(2)落ちこんでしまう方の口実

こちらも先ほどのケースと同じく「自信がない」というのが根幹ですが、KYのために「自分が処理能力が低いのは人並みじゃないからだ」と思いこみ、「自分が成長できるように上司が試練を課しているのだ」と自分にいいきかせてひとりでがんばり、上司から「できないなら、できないと言え!」と叱られて、上司の評価が地に落ちたと勘ちがいするというものです。

この場合、ほかの同僚たちの仕事量が不当に少なくても、「それだけ自分は試練を課されている」と解釈しているため、「自分も人並みになれば、彼らと同じように優遇されるんだ」とまで妄想してしまいます。むしろそう思わないと耐えられないのでしょう。

こういった方は上司の管理能力に全信頼をおくため、上司の指示に逆らわず、面倒な仕事ばかり任されがちです。残業が追いつかず、仕事がたまりにたまって期限を過ぎ責任問題となると、上司は相談されなかったために安心していたことが大まちがいだったとあとで知って「無責任な部下に振り回された」状態となり、部下の責任を上司が負う羽目になります。

こうして「また落ちこむ」という悪循環となります。

どうしたら最善かといいますと「腹を立てるケース」とまったく同じく、「自分の処理能力を超える仕事量を引き受けてしまう」こと自体が「私は仕事をやり遂げます」という意思表示になってしまうので、上司の管理能力への過剰な期待や、自信のあるなしにかかわらず「私の処理能力を超える仕事量です」と上司に相談することも含めて「自分の責任範囲」と考えましょう。

 

(1)と(2)いずれのケースにしても「自信のあるなしは自己管理の範囲」であり、上司の管理能力とは無関係です。

例題4の模範解答にある「あきれられている」というのは「自分の処理能力を超える仕事量を引き受けた無責任さ」を「あきれられている」ということなのです。

「空気」が読めなくてがんばりすぎの方は気をつけましょう。

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