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無意識について、気になっていることをここでお話しさせていただきます。

これは一概に「ダメ」とはいえないものですが、危険性がはらんでいることをご理解いただけたらと感じているものです。

実は、催眠療法や、自己暗示を積極的に使おうとする方がいらっしゃいますが、これは無意識を意図的に操る方法で、私の7月18日付けの記事「無意識について」でご説明したとおり、本来、無意識は表面意識に比べて膨大な情報を処理していることから考えて、判断を誤りやすい表面意識が無意識を意図的に操ることには、必ずしも魔法のようによいことではないといえるものです。

そこで、「無意識(潜在意識)にも階層がある」というところからご説明させていただいて、危険性を回避する方法をここでお話したいと思います。

無意識には、ユング心理学(分析心理学)でいう「自己(セルフ)」の領域と、「コンプレックス」の領域があります。

ユング心理学では、表面意識は「自我(エゴ)」と表現します。エゴといっても、欲望の意味での「エゴ」とはちがう単語ですので、ご注意ください。

催眠療法や、自己暗示が効果を発揮するのは、無意識の中のコンプレックスの領域においてです。

同じ無意識の中にある自己の領域は、自我(表面意識)の理解を超えた「もうひとりの自分」がいるところですので、催眠療法と自己暗示によって「もうひとりの自分」を操ることはできないばかりか、その「もうひとりの自分」によって多くの恩恵を得られていることを知らないといけません。

たとえば、催眠療法家に知られていないこととして、「なぜか催眠にかからない人がいる」という現実がありますが、それは「もうひとりの自分」が最善の方法を判断して、「今は催眠療法で過去を思い出してはいけない」ときに、催眠にかかることを阻止します。

これは、コンプレックスの領域にある情報が、自我(表面意識)で処理し切れず、場合によっては心身症になってしまう恐れがあるからです。

そこで有効となってくるのが自己暗示ですが、この自己暗示がもしも「もうひとりの自分」の意図と食いちがうとき、自我(表面意識)の浅はかな判断によって、コンプレックスの領域をかく乱し、コンプレックスを土台にして作られている自我(表面意識)が混乱したり、ますます事態を悪化させたりします。

そもそも、コンプレックスに問題があり、それをもとに作られた自我(表面意識)が悩んでいるために、その悩みのもととなっているコンプレックスを「書き換える」ために自己暗示を使うのですが、自我(表面意識)の判断で自己暗示をするようでは、結局、悩みを大きくしてしまうのです。

ご理解いただけますでしょうか。

これを何かに例えるなら、何がいいでしょうか。

政治で例えるなら、汚職の政治家に汚職の解決を任せるようなものです。

暴力団におどされている人が、警察に頼らず、別の暴力団に助けを求めるようなものです。

アルコール中毒患者が、アルコール中毒から治った人ではなく、今もアルコール中毒である人に助けを求めるようなものです。

事の重大さがおわかりいただけますでしょうか。

自己暗示を使う場合、「もうひとりの自分」である自己とコンプレックスをわけて考え、「もうひとりの自分」の意図に沿った自己暗示をしないと、問題の根源であるコンプレックスを土台にした自我(表面意識)の判断による自己暗示では、事態を悪化させてしまうのです。

例えば、元彼と復縁したいとします。

「私は元彼に好かれる人間だ」という自己暗示は、危険です。なぜなら「元彼に好かれる性格」が、本来の自分の性格と同じではないのに、自分の性格を否定して、別人格にはなれないからです。

「私は魅力的な人間だ」とするなら、魅力的な人間になれるよう、「もうひとりの自分」が誘導してくれることでしょう。本来の自分の性格の長所を伸ばし、自分をよりよく生かす方向へ進みます。その結果、元彼に見直されて復縁することはよいのです。もし見直されなくとも、別の素敵な男性に見初められることもあることでしょう。

こういったことは、実は自己暗示の方法を解説している本でも、何を願うかについては、事例をあげて説明してくれているのですが、どうしてだめなのかは書かれていないことが多いものです。事の重大さが伝わらず、「なぜ望んだとおりに願ってはいけないのか」と疑問をもたれたまま、結局、自己暗示を欲望のとおりに使う人が増える原因になってしまっているのです。

その対策として、自己暗示を指導している方々は、何を願っているかをチェックし、それではいけませんよと直接指導することで、自己暗示の誤用を防止しているようです。

しかし、そのセミナーは高額である場合もあり、十分な対策となっていないこともあると知っていただきたいと思い、今回、取り上げさせていただきました。

心理学の手法だからといって、手放しによいものとはいえないことをご理解いただき、必ず専門家の指導を受けて、しっかりと結果を出さないと、逆効果にもなることを知ってください。

私のワークでは、このことにも触れますので、ご安心いただけたらと思います。

少なくとも、自我(表面意識)ではなく、あなたの「もうひとりの自分」に全信頼をおいていただけたら、まちがいはございません。

これが真実です。

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